コンピューテーショナルデザインへの取り組み

梓設計は、2006 年より※BIM の導入検討を開始し、2009 年より本格的にBIM を活用した設計業務に着手しました。そして、効率的かつ高品質な設計生産 プロセスを構築し、BIM をプラットフォームとした最新のDigital 技術の活用に関するノウハウを収集・検証・情報展開しながら、官民とも多種多様な設計業務に取り組んでいます。

複雑化していくプロジェクトに対して、最適なソリューションを提供できるよう、BIM の活用と情報蓄積、社内のBIM 教育を行う専門チーム(D-Works)や、AR・VR やシミュレーション技術、プログラム開発やAI・Iot の建築への展開などを追求する専門チーム(AX チーム)を社内に設け、設計者と協働する体制で実際のプロジェクトに参画しています。

梓設計は、より高度に複雑化していく建築や都市にスピーディに対応するために、DX 時代にふさわしいベストなサービスを常に提供しつつ、お客様へのわかりやすい説明と確実な合意形成を図ってまいります。

※BIM:Building Information Modeling ( コンピューター上に作成した3 次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建築物の属性情報を併せ持つ建築情報モデルを構築すること)

業務内容

BIM

梓設計は、設計にBIM を取り入れることで、高品質な設計サービスを提供いたします。設計監理の中核であるDR(デザインレビュー)システムに各部門のモデルデータを統合し確認する機会=LOD-EI を複数設けており、分野間で整合性のとれた高品質な設計を提供いたします。また、打合せにおいてもBIM の3 次元モデルを活用し、常に空間のイメージを共有しながら打ち合わせを進め、発注者の要求に適切に応えます。

また、BIM のデータを用いて、パースや動画、VR などのビジュアライゼーションサービスの提供は勿論、各種プログラム開発や先進技術とリンクさせた最先端の技術サービスの検討も行い、お客様の価値創造に寄り添う体制を実現します。

BIM事例画像

ビジュアライゼーション

梓設計は、静止画・動画・VR コンテンツにより、建築を美しく表現するビジュアライゼーション技術を提供いたします。設計者が作成するBIM データを活用し、独自のアルゴリズムシステムを連動させることで、自由度の高いデザインを立案いたします。
また、高度なCG レンダリング技術により、視覚的な観点から建築計画へのフィードバックを的確に行うことで、設計のフロントローディングを実現し、円滑なデザインの意思決定に貢献します。

設計チームとAX チームが高品質なビジュアライゼーション技術を駆使して緊密に連携し合い、お客様が納得するデザインのストーリーを創造いたします。

シミュレーション

梓設計は、設計者のアイデアを最大限拡張し、且つ確かなエビデンスを持たせる設計ツールとして、コンピューテショナルデザインやシミュレーションを積極的に活用しています。

風の流れや温熱・光環境などの環境解析のみならず、旅客の流動検証、駐車場の自動配置、ファサードのパネライゼーション、構造部材の最適化など、小さなものから大きなものまで、Rhinoceros×Grasshopper×Python を軸としたプログラム開発を自社で行い、設計に活用しています。

国立競技場の設計時には、スタジアムの段床を3D で計画し、座席配置・サイトライン検証までを自動で行う「ボウルプログラム」(2015年7月に独自開発)により何パターンもの提案を短期間で生成しながら、最適解を導き出しました。このプログラムは、その後のスタジアム・アリーナ・ホール設計においても活用され、梓設計のノウハウとしてデータを収集・蓄積・活用されています。

こうしたシミュレーション技術やデータ分析のノウハウを高めながら、確かな根拠を持った設計とお客様のご要望に応じた最適なソリューションで、社会に新たな価値創造を提供してまいります。

ボウルプログラム
日射日照解析分析

AI・Iot / AR・VR /その他先進技術

梓設計は、設計者のアイデアを最大限拡張し、且つ確かなエビデンスを持たせる設計ツールとして、コンピューテショナルデザインやシミュレーションを積極的に活用しています。

梓設計は、建築とテクノロジーの融合を見据え、先進技術であるAI、IoT、XR、スマートフォンAPP、ロボティクスなどを研究・開発し、新たな価値創造に向けた活動を積極的に行っています。自社オフィスである羽田スカイキャンパスを実証実験の場として、IoT によってセンシングした環境データなどを可視化・分析することで、適切な運用方針に活かす「成長するオフィス」を体現しています。将来的には、AIによって自動制御された照明や空調など、建築空間をアップデートする仕組みを開発していき、竣工後の維持管理フェーズまで見据えた建築像を追求いたします。

AI 技術開発の試金石として、画像認識技術を用いた、建材・家具検索アプリ「Pic Archi( ピックアーキ)」を開発するなど、様々な企業とのオープンイノベーションも推進しています。

社内でもインテリアチームとコラボレーションし、羽田空港パワーラウンジにひのきのIT テーブルを実現いたしました。ただ先進技術を追求するだけでなく、お客様に対してさらなる付加価値のある提案を届けることを目標として、新たな取組に挑戦し続けます。

Picarchi

WEB GALLERY

3Dスキャンしたバーチャルオフィス内をウォークスルーしながら、梓設計75周年特集「新建築」のコンテンツを見ることができます。未公開の動画や、雑誌には載りきらなかった写真など盛りだくさんの内容です。お楽しみください!
※PCでの閲覧を推奨いたします。

詳細はこちら